納豆日記

とりあえず納豆が食べたいです。が、納豆のことは特に書かないと思います。

晩秋と暮秋と暮の秋と秋の暮

ついに師走。慌ただしくも華やかな1ヶ月が幕を開け、2014年の幕引きのカウントダウンも同時に始まってしまいました。

 

なんとなく今年は、「秋」を実感することが少なかったような気がして、久しぶりに金田一春彦の「ことばの歳時記」を本棚から取り出していくつか読んでみる。その中で紹介されていた和歌のひとつ。

 

この道や 行く人なしに 秋の暮     芭蕉

 

本書によると、晩秋=暮秋=暮の秋で、

秋の暮=晩秋→秋の夕暮れと、ややこしいことばの変化もあったようだが、古来より日本では、とりわけ秋の夕暮れのもの寂しい趣きが愛されてきたという。

 

清少納言も 「秋は夕暮」と断言しているし。

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けれど、ビル・エヴァンスやクラプトンらのAutumn Leavesも、コルトレーンとハートマンのAutumn Serenadeも、ミレーの落穂拾いも、秋をモチーフにした作品は、どこかもの寂しい雰囲気が漂う気もする。

 

人が秋という季節に抱く感覚は、ある程度は文化を越えて似通ったものがあるのかもしれない。

 

そう考えると、大晦日まで1ヶ月を切り、大学に通う期間自体は1年と少しだと気付いてささやかな寂寥感を抱くこと自体、なかなか秋らしいことなのではないか。

 

まぁ何はともあれ寒くなってきました。

とりあえず秋刀魚でも食べて、熱燗の日本酒でも頂きましょう。

なんだかんだ言っても結局それだけで、

しっかり秋は感じられるはず…笑